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第28章 ヤキモチの答え M×A










何度目かのコールで、


『はい、もしもー…』
「相葉くーん…。」


すがりつくような声に、
自分でも笑ってしまう。



「今、大丈夫?
ちょっと聞いてほしいんだけど。」
『ん?
あー…。うん、大丈夫だよ。』



電話越しに聞こえてくる、
相葉くんの覇気のない声。

しかもどことなく、
滑舌がいつもより緩い感じ。


何より寂しそうで。

電話越しでも、どんな顔をしてるのか
簡単に想像がついた。


…その様子だと、
潤がまだ帰ってきてないんだ。



「ほんとに大丈夫?
潤から連絡あったの?」
『いや、それがなくて…。

って、違うじゃん。
俺は大丈夫だからさ。

で、どうしたの?』


さっきとは打って変わって、
明るい声。


すぐに空元気だってことは分かったけど、
あえてそこには触れないことにした。

掘り返しても、
きっと辛いだけだしね。



「いや、日曜日のことでさ…。」
『あー…そのことかぁ。』


すぐに察してくれたようで、


『俺は大丈夫だと思うよ?』
「そうかなぁ…。」


今日は、水曜日で。

決戦の日は、もう4日後に迫ってた。


『ほら。俺たちはうまくいったし。』
「でも、肝心の和がさぁ…。」
『それもだーいじょーーぶ。

ニノは翔ちゃんのこと、
大好きだよ?
ちゃんと好きだから。』


相葉くんに背中を押され続けて、
30分ほど。


だいぶ勇気も出てきた。


「ほんといつもありがとね。」
『いいって。
俺でよければいつでも言ってね。』


じゃあね、って電話を切って。


やっと自信が出てきた。




日曜日。


二ノの家族に連絡を取って、
会いに行く約束をしてる。


…結婚の報告をかねて。


とにかく不安で不安で。

最近は、相葉くんにこのことで
相談に乗ってもらってた。


潤は、ドラマやらで忙しそうだから。

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