
DAYS
第28章 ヤキモチの答え M×A
「とりあえず…座って。」
相葉くんを何とか家まで運び込んで、
リビングのソファーに下ろす。
相葉くんは、まだ力が入らないのか
そのままダランと、沈み込んだ。
「何か飲む?」
そう聞いても、首を小さく横に振るだけ。
だけど、相葉くんの体は
すっかり冷えきってたから。
少し強引に、
「俺、コーヒー飲むけど、
同じでいいよね?」
と言うと、ほんの少し頷いた。
コーヒーを煎れる間も、
何をどう聞けばいいか考えてた。
「どうしたの?」
そう聞いても、何だかダメな気がして。
だけど分らなかった。
結局気の利いた言葉も浮かばないまま、
コーヒーの方が先に出来ちゃって。
「はい。相葉くん。」
マグカップを渡すと、
「…ぁりがと。」
小さな声で言うから、
思わず髪の毛をくしゃっと撫でた。
「…で。どうしたの?」
コーヒーがマグカップから、
半分ほど消えた頃。
思い切って聞いてみる。
すると、
「…っ。ひっく…っ。」
さっきまでは落ち着いてた
呼吸がまた荒れてきて。
相葉くんの目から、
涙がボロボロと溢れてきた。
「ちょ、落ち着いて。
ね、ゆっくり深呼吸して。」
「…はっ、じゅ、っが。」
「え?」
「じゅんっが。
俺のこと、信じてくれなっ。」
何とかそこまで言葉を紡ぐと、
また涙が止まらなくなったみたいで。
さっきよりもずっと泣いた。
「どういうこと?」
そう聞きたくても、聞けなかった。
とにかく、
「大丈夫。大丈夫だから。」
そう言うしか出来なかった。
どれくらいそうしたのか。
相葉くんは、泣き疲れて寝てしまった。
ソファーの上で、小さく丸まって。
寝室から毛布を持ってきて、
そっと掛ける。
寝ているはずなのに、苦しそうで。
何があったのかは、
松潤から聞くべきだな。
