
DAYS
第28章 ヤキモチの答え M×A
翔くんのところに、雅紀が…。
1人でまた必要のないことを
ぐるぐる考えて。
1人の部屋は、それをするのに
ちょうどよすぎて。
雅紀が、あそこまで飲まなきゃ
やってられなかった気持ちが分かった。
雅紀、本当に1人で飲んでたんだ。
本当は、行くのが怖い。
また泣かれたら、もう何も言えないから。
翔くんのほうがいいのかなって
思ってしまうから。
俺が翔くんに勝てるものなんて
ない気がして。
変だよな。
俺たち、夫婦なのに。
自信がなくて。
違う。俺だけだ。
俺が自分に自信がないんだ。
幸せにするって決めたのに、
これじゃダメだよ。
重たい足を何とか進めて、
車に乗り込んで。
やっとの思いで翔くんの家に着いたのは、
1時すぎだった。
「遅かったね。」
ま、入って。
玄関のドアを開けながら、
翔くんが言う。
「おじゃまします…。」
時間も時間だから、
遠慮気味に言っておく。
「相葉くん、寝室に寝かせたよ。」
そう言って、寝室のほうへ
俺を案内してくれる。
翔くんに着いていくと、
すやすやと眠る雅紀の姿が見えた。
布団から、ひょこっと
目だけを出してる雅紀は可愛かった。
「大変だったんだから…。
潤が、潤がーって。
寝てからも、ずっと。
寝言でお前の名前ばっかり呼んでんの。
…愛されてるなぁ。」
愛されてる。
その言葉が、今の俺にぐっときた。
そうだよ。
俺、愛されてるんだよ。
「何誤解してるのか分かんないけど…。
俺、相葉くんには相談に乗って
もらってただけだから。」
「相談?」
「うん。和の両親への結婚の挨拶の。」
俺、やっぱりバカだ。
翔くんだって、二ノ一筋なのに。
よそ見なんてするはずないのに。
雅紀にふらつくはずなんてないのに。
1番信じてなかったのは、俺だったんだ。
