
DAYS
第28章 ヤキモチの答え M×A
「まーさき。起きて。」
翔くんの家を出て、
2人のマンションの駐車場。
代行でマンションまで帰って、
今は代行のおっちゃんも帰って2人っきり。
隣にに乗ってた雅紀は、
車に乗ってる間中、起きなかった。
寝顔は可愛いし、
見るのは好きだけどさ。
ほら。やっぱり寂しいじゃん?
ちょっぴり。
だけど、雅紀も疲れてるし
そっとしておきたくて。
だから起こさなかったんだけど、
「ダメだ。本当に寝てる。」
すーっかり熟睡しちゃってる。
いくら肩を揺すったって、
起きる気配がまったくない。
雅紀は、1回深い眠りにつくと
もう朝まで起きないし。
エッチの最中だって同じで、
「ね、シよ?」
って言って、誘ってくるのに
キスをして、ちょっとの間ギュってしたら
寝ちゃうんだもん。
寝ちゃえば、もうあとは起きないし。
自分の滾る息子を見ては、
何度ため息をついたことか。
「もー…。そろそろ起きなきゃ、
2時回ってるし。」
翔くんの「寂しい」攻撃にあって、
なかなか帰れなかったんだから。
明日も朝から仕事だし。
こんなとこにいたって仕方ない。
「起きろよー…。
ふふ。よだれたれてっぞ…。」
すこーっと、口を半分だけ開けて
スヤスヤ寝てる雅紀。
こんなに可愛い雅紀を
傷つけたんだよな、俺。
今さら、そんなことを痛感する。
もし起きて、また泣かれたら
どうしよう。
いくら弁解したって、
もう許してもらえないかもしれない。
ひどいことを言ったのは、俺。
…こんな風に寝顔を見れるのも、
もう最後なのかな。
そんなことを考えてたら、
無性に寂しくなって。切なくなって。
雅紀の顔が見れなくなって、俯いた。
いつの間にか、鼻の奥が
つーんとしてきてる。
こういう時ってさ。
ダメだって言い聞かせるほど、
ダメなもんだよな。
