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第28章 ヤキモチの答え M×A








好きだって言い合って、
しばらく駐車場の中で抱き合って。


だけど、ここじゃ色々まずいし、
雅紀が

「ゆっくり話したい。」

そう言うから、
部屋に上がることにした。


俺の少しだけ前を歩いてる雅紀。
少し薄いスプリングコートからは
綺麗なうなじが見えてて。


サラサラと動く髪の毛。

ふんわり香る雅紀のいい匂い。

耳が少しだけ赤くなってるとこ。


全部が可愛い。

後ろ姿まで可愛い。



話がしたいって、言ってたけど…。

雅紀、ごめん。

我慢出来ないかもしれない。



玄関のドアの前で、鍵を出して


「…あれ、何か上手くいかない。」


カチャカチャと鍵を何度も
差し直してる雅紀。

ちょっと不器用なとこも、
可愛いんだよ。


可愛いんだけど。

その時間さえ、焦れったくて。


「貸して。」


少し強引に、雅紀の手から
鍵を取ると手荒くドアを開けた。


「…潤?」


さっきの俺の態度から、
俺が怒っていると勘違いしたのかな。


恐る恐るって感じの小さい声で、
俺の名前を呼ぶ。

と同時に、耳に飛び込む
ドアが閉まる音。


その音が頭に届いた瞬間、
雅紀の腕を掴んで、キスをした。


「んんぅ!…ん、はっ、んん…っ。」


いきなりのことに頭がついてきてない
みたいで、苦しそうに顔を振る。


だけど、止まらない。


ほんの何時間か離れただけ。

たったそれだけなのに、
堪らなく会いたくて、寂しかった。


求めれば、深くなるのは必然で。


「…っぷはっ。

ちょ、苦し…。」
「…ごめん。止まんない。」
「へ?え?ちょ、ちょっと!」


まだ息も整っていない雅紀を
廊下にゆっくりと押し倒す。

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