
DAYS
第28章 ヤキモチの答え M×A
床に押し倒されてから暫くして、
自分の置かれてる状況に気がついた
らしく、焦り出してる雅紀。
「ね、潤、待って!」
「やだ。」
「やだって、子供じゃん。もう。
違うの、ねぇ聞いてって!」
あんまり俺の体を強く押すから、
しぶしぶ離れてやる。
「何で?嫌?」
「いや、ダメでしょ。
常識的に考えて。廊下だよ?」
雅紀に正論を言われて、
何にも言い返せない俺。
「我慢出来なかった…。」
「そんな声出しても、
ダメなものはダメ。」
雅紀が厳しいオカンみたいになってきた。
…せっかくの甘くなりかけた雰囲気が。
いや、俺が悪いんだけどね。
「それに。
俺、話がしたいって言ったでしょ?」
「はい…。話って何でしょうか。」
いつの間にか、敬語になっちゃってる俺。
とうとう雅紀が立ち上がって
お説教を始めるもんだから、
自然と正座をしだす自分に笑えてくる。
「潤が俺のこと、ちゃんと信じて
くれなかったの、寂しかった。」
「…ごめん。」
「何でかなって、ずっと考えてた。
潤は俺のこと、全部知ってるから
きっと分かってくれてるって思った。
分かり合えない部分もあるかも
しれない。
だって、他人なんだもん。
どれだけ愛し合ってたって、
しょせんは他人なんだもん。
…ちょっと寂しいけど。
でもね、潤とはできる限り
分かり合いたいの。
潤の全部を知りたいの。」
少し、苦しそうな顔をしてる。
本当は、「もういいよ」って言って。
「ごめん」って謝って。
今すぐぎゅってしたい。
だけど、ちゃんと聞かなきゃいけない
気がした。
「でね、俺思ったの。
俺も潤の知らないところが
あるなぁって。」
「え?」
