DAYS
第4章 In Love With Love M×A
M side
雅紀が不安そうな顔をしてる。
怒ってないよ。ただ心配なだけで。
言い方がついきつくなっちゃって…。
「ごめん。言い方、きつかったな。」
「ううん、大丈夫。」
「一人じゃ大変なのも分かるし、
しんどいのも分かるから。」
「…うん。」
「雅紀、レギュラー多いし、ロケとかも
多いだろうから大変じゃん。
俺も心配なんだ。」
「うん。…。」
「だからさ。
一緒に住もっか。」
ずっと迷ってた事があった。
付き合って、2年が経った今、
いつ言おうかって。
「一緒に住もう。」
きっといつでも言えたんだけど。
「え…いいの?」
「うん。もっと、ずっと雅紀と居たいから。」
「うん…うん!」
雅紀が大きな瞳に、たくさんの涙を
溜めて、何度も何度も頷いてる。
「ずっと一緒にいさせて。
俺と、結婚して下さい。」
「…っ。じゅんぅ…っ。」
子供みたいに泣きじゃくる雅紀を
正面からそっと抱きしめる。
「いい…の?俺でいいの?」
「雅紀がいい。」
「俺、潤の将来、潰しちゃうかも
しれないんだよ?」
「それは俺も同じだから。」
「でも…でも。」
「でもはもういいの!」
体を少し離すと、
言い訳を放ってるその口に自分の唇を重ねる。
「んぅ…ふっ…じゅっん…。」
されるがままに、体を任せてくる雅紀が
とにかく可愛くて。
ちゅっという音をたてて
ゆっくりと唇を離すと、雅紀のとろーんとした
誘うような目に囚われる。
濡れたまつげと唇は、妙にセクシーで、
色っぽくて。
流されて、再度唇を重ねたくなる
衝動に駆られつつ、カバンの中を探る。
雅紀が、
どうしたの?って聞きたそうな顔で
俺のほうを見てる。
カバンを探ると、小さな箱。
それを手に取って、雅紀の前に差し出す。
不思議そうに見てる雅紀に、
「雅紀、開けてみて。」
っていうと、箱にそっと手を添えて
雅紀が箱を開ける。
「…ダイヤモンド?」
「結婚指輪。やっぱり、必要かなって。」
箱に入れたまま、迷ってた。
渡してもいいのか、言ってもいいのか。
でも、今日なら言える気がしたから。