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第28章 ヤキモチの答え M×A








寝室について、
ゆっくりとベッドに下ろされる。


俺がいつもしてるみたいに、
本当にそっと。

自分もこんな感じなんだと知ったら、
何だかそれはそれで照れてきて。


「あれ?
何か潤、顔赤くない?」
「へ?いや、大丈夫。」
「ほんと?無理してない?
熱とかじゃないよね?」


えへ、っと照れてた顔を
少し引きずってた雅紀の顔が、
途端に険しくなる。


「ほんとに!大丈夫だから。」
「ほんと?

潤、今忙しいから…。
無理しないでね。」


そう言って、優しく額に
キスを落とす。

それだけで、ぴくっと体が震えた。


そんな俺を見て、
少しだけ笑った雅紀。


「何で急に、
そんなに可愛くなっちゃうの?」って。


それはこっちのセリフだよ。

何でそんなに格好よくなってんの?
いつもの雅紀はどこに行った?


知らない雅紀を、
どんどん知っていくほどに、
加速していく胸の鼓動。



「ねぇ、潤。
本当にいいの?」


鼻がくっつくほどの距離まで
雅紀が顔を近づけてくる。


…そんなのずるいって。



雅紀に片想いしてた頃、
毎日ドキドキしてた。


付き合うようになってから、
それはいつしか「安心感」に変わって。

雅紀の隣が、何よりも
居心地のよいものになっていった。


それが今、こんなにドキドキしてる。

こんなの、何年ぶりなんだろってくらい。


だけど、雅紀のその真っ直ぐで
綺麗な瞳だけはいつも変わらなくて。


変わらずいつも、俺だけを見てるから。


「…いいよ。」
「ありがと。」


にこっと笑う雅紀は、やっぱり
可愛いけど、でも格好いい。


時々、緊張を隠すみたいに
深呼吸してるあたり、

本当に可愛いよね。

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