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第28章 ヤキモチの答え M×A








「俺のしょぉー…。」


和を抱えて、2階の自室へと
上がっていく最中も、そんな事をいう。


何故か母さんも一緒だし。


「何で母さんも?」
「お父さん、ああなるとちょっと
鬱陶しいから、緊急避難。」


涼しい顔してそんなことを言うから、
何だかぶるっと体が震えた。


「それにしても、可愛い奥さんねぇ。」


お姫様抱っこの中で寝てる和の
頬をぷにぷにと触る。


「ちょ、やめろよ。」


俺も触りたいの我慢してるのに、
とは言わないでおいた。


「はいはい。
可愛い奥さんには、手は出しませんよ。

そんな感じじゃ、
さぞ盛り上がるんでしょ?」
「はー?盛り上がるって何がー…」

「夫婦が夜に営むことっていったら、
それしかないでしょ。」
「な!?」
「大丈夫よ。今日は私も父さんも
下で寝るから。
程々にね。」


結局、母さんは冷やかしに来ただけ
だったみたいで、階段を登りきると、
また下へ降りてった。





「かーず。」


自分の部屋のベッドに、
そっと和を下ろす。

1人の時に使ってたベッドだから、
シングルだし、そんなに大きくない。

俺はベッドの横に座って、
スヤスヤ眠る和を見てた。


…こんな可愛い顔してんのに、
強いんだよ。

こんなにいい奥さんもらったのって、
世界を探したっていない。


だけど…

「もうぜっっっっっったい、
親父とハグだけは許さん。」


自分の身内とだって、
ヤキモチは焼く。

器が小さいって言われたって、焼く。



日曜日、
何だか頑張れる気がしてきた。

和の両親にだって、
俺がちゃんと言わなきゃ。
許してもらえるまで何度だって。


「ずっと一緒だかんな…。」


寝顔にそっとキスする。

さっきより、和が笑った気がした。

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