
DAYS
第31章 Make your ... O×N
「翔ちゃんたち、
ちょっと遅くない?」
「そう言われれば…。
どれくらいたってる?」
「んー…。もう20~30分はたぶん。」
「俺、探してくる。」
「え?大ちゃんまで?」
そんな相葉ちゃんの言葉を
背中で聞いた。
だけど何だかいても立っても
居られなくなって、楽屋を飛び出した。
ニノの悲しい顔の意味。
疲れてる原因。
何だか違和感のある態度。
気になることはいくらでもあるけど、
「…翔くんと2人でいるのかな。」
自分で口に出して、
何故か胸がチクッとした。
何でこんなに気になるんだろ。
何でチクってしたんだろ。
「いないなぁ…。」
楽屋の近くのトイレを覗いても、
自販機のところに行っても、
翔くんの姿も、ニノの姿もなくて。
「…あ、もうそろそろ。」
本番が始まる30分前。
スタッフさんがもうすぐ
呼びにくる時間になってた。
「とりあえず、戻るか。」
もしかしたら、もう2人とも
楽屋に戻ってるかもしれない。
俺が探されたりしてたりして。
楽屋に戻ろうとした時、
真正面の廊下の角にニノの姿が見えた。
「あ、あそこにいるじゃん。」
走って行って、角を曲がって
ニノって声をかけようとした時。
俺の目に飛び込んだのは、
翔くんに抱きしめられるニノ。
翔くんの腕の中で、
泣いてるらしいニノの姿と、
それを抱きしめる翔くん。
