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DAYS

第31章 Make your ... O×N







俺を探しに来たのは相葉ちゃんで。

汗だくになってて、
必死にやって俺を探してくれてたのが
分かった。

何にも言わない俺を抱えて、
医務室に運んだ。

スタッフさんに、

「すみません。体調が悪いみたいで…。」

と、謝りこむ姿が見える。



「大ちゃん、大丈夫?

今日の収録は、後日で大丈夫だって。」
「…大丈夫だよ、俺。」
「嘘。顔色悪いよ。

それにね、大ちゃん泣いてる。」
「え…?」


そう言われて、自分の頬に触れれば
冷たいもので濡れていた。


「そんなに体調悪い?」
「そんなんじゃないよ。」
「本当に?無理してない?」


相葉ちゃんが心配してくれるほど、
心苦しくなってくる。


情けない。

ニノが翔くんと抱き合ってるのを見て、
泣いてるなんて…。


「言って楽になるなら、
何でも聞くからね。」


無理には聞かないけどって、
俺の頭をぽんっと撫でてくれる。


その優しさが、荒れた心には
ひどく響いて。


「あのね…、俺、

ニノが好きなんだ…。」


相葉ちゃんは、一瞬。

ほんの一瞬だけ、
とても悲しい顔をした。

だけど、すぐに笑顔になって


「そっか…。」
「でも、やっぱりおかしいんだよ、
こんなの。」
「…何が?」
「俺は男だし、ニノも男だし。
同じメンバーだし。

こんなの…気が付かないほうが
よかった…。
こんな気持ち、なかったほうが
よかったんだよ…。」


何も考えずに発した言葉。


それが、相葉ちゃんを
深く傷つけた。


「…そんなこと、言わないでよ。」

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