
DAYS
第31章 Make your ... O×N
夢の中で、
相葉さんはずっと泣いてた。
濡れた頬を拭おうともせず、
ただ泣いていた。
だけど、笑ってたんだ。
俺に何か言ってる気がする。
何かを言っているんだけど、
はっきりとした言葉として
聞き取ることが出来なくて。
「頑張れ。
大丈夫。ニノは愛されてるよ。」
『でも、俺…。』
「俺じゃダメなんだよ、大ちゃんは。
ニノじゃなきゃ。」
『相葉さん?』
「ニノのためなら、
俺、諦めがつくから。」
笑い泣きする相葉さんの顔が、
リアルによぎる。
「大ちゃんのこと、
絶対幸せにしてね…。
俺の分まで…。」
相葉さんの悲しい声で目が覚めた。
その瞳は水分を多く含んでいる。
泣いていたことは容易に
察することが出来た。
むくっと、無言で起き上がった俺に
相葉さんはかなり慌ててる。
「え?起きてたの?」
「んー、今起きた。」
「そっか。」
途端にホッとした顔になってる。
ごめんね、相葉さん。
聞こえてたよ、相葉さんの気持ち。
「…ねぇ、相葉さん。」
「ん?」
「ごめんね。」
「…何に謝ってるの。」
「いきなり来たことだよ。」
じゃあもうしないでよー、って
俺の髪の毛をぐちゃぐちゃっと混ぜる。
その手はいまだ変わらずに
優しくて、温かくて。
また分からなくなる。
相葉さんの幸せは、
大野さんの幸せで。
大野さんの幸せは、どこにあるんだろう。
