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DAYS

第31章 Make your ... O×N







N side


収録中もずっと考えた。


翔さんのこと…、もそうなんだけど、

でもやっぱり頭の中は大野さんで
いっぱいだ。


収録中、大野さんは俺の隣にいた。

時々ふわっと香る大野さんの匂いに
ドキッとする。

ふにゃって、優しい顔で笑う大野さんに
ドキッとする。


大野さんがぼーっとしてるのを
俺がつっこんで。

いつも通りに出来る。
隣にいるし、パッと横を見れば
すぐに大野さんがいる。


だけど、この距離がもどかしくて。


もう少し。あと少し。

この距離がどうにかならないかなって
願ったところで叶わないのは、
よく知ってる。


言わなきゃいけないんだ。

大野さんにも、翔さんにも。


俺がやらなきゃ始まんないから。

相葉さんの想いも、翔さんの想いも
無駄になんて出来ない。


俺がうんと幸せになることで、
大野さんが幸せになってくれるなら。

相葉さんが幸せになってくれるなら。
翔さんが幸せになってくれるなら。


気持ちを伝えることは、
誰かの不幸を作るんだと思ってた。

相葉さんの気持ちを聞いた時も、
翔さんの気持ちを聞いた時もそう思った。


だけど、それは違ってた。

みんなそれぞれ、形は違うけれど
好きな人の幸せを願ってて。


幸せになることが、誰かの幸せに
なるなら。俺はやるしかない。


何より、自分の幸せを掴みたいから。



「二宮さんが珍しくぼーっとしてまーす。」


やっべ、収録中だ。

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