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DAYS

第31章 Make your ... O×N







O side



ピーンポーン


ソファーに沈んで、
毛布にくるまって拗ねていた時、
玄関のインターホンが鳴った。


翔くんと、ニノが…。

そう考えてたら、何にもする気が
出ないから、ただ毛布にくるまってた。



ピーンポーン ピーンポーン


「…もー、うるさいなぁ。 」


ここまで連打されたら、逆に何だか
ムキになっちゃって、


「よし。」


もう居留守を決め込むことにした。


もう忘れて寝ようかと思ってたのに、

ピーンポーン ピーンポーン ピーンポーン


「…。

あーーーっ!もう!」


しつこい呼び出しにイライラしながら、
ドスドスとわざと音をたてて


「はい。どちら様でしょうか。」


不機嫌なのを隠そうともせず、
仏頂面のままでモニターを覗き込めば


「…へ?」
「開けてください。

開けてくれないんですか?」
「あ…、うん。すぐ開ける。」


モニターに映るのは、
唇を尖らせてるニノの姿。

うっすらと、
画面越しでギリギリ見えるくらいだけど
汗をかいてるのが見えた。


…何で、ここにニノがいるの?
翔くんと話しをしてるんじゃないの?

帰ってきてから、それほど
時間は経っていない。


会いたいって思ってた。

翔くんとじゃなくて、
俺と一緒にいて欲しいって思ってた。


これは、もう2度とない
チャンスなのかもしれない。


言おう。

汗をかいて、俺に会いに来てくれた
ニノがすごく愛おしくて。



『好きだ』

もう喉の奥まで出かかった言葉。


会いたいんだ。今すぐ。


好きだから。

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