
DAYS
第31章 Make your ... O×N
早まる足が、ニノを求めてる。
ずっと気付かなかった気持ちに
気が付いてしまえば、止めることなんて
もう出来なくて。
「うー、邪魔。」
自分でまとわりつかせた毛布が
鬱陶しく感じる。
玄関の前。
ニノがまたインターホンを鳴らす前に、
玄関の前でスタンバイしてる俺。
心臓がバクバクと大きな音をたてて
躍動し、頭まで響いてる。
緊張、不安。
そんなことを考えだしたら、
きりがない。
それよりも会いたい。
気持ちを伝えたいって気持ちが
大きくなっていく。
1つの足音が、廊下に響いてる。
足音が大きくなって、近づいてくるほど
ドキドキは増していく。
期待…してもいいのか。
ピーンポーン
さっきと同じ音のはずなのに、
さっきよりゆっくりと耳に届く。
立ち上がって、ドアに手をかける。
落ち着いて。
「急にびっくりしたよ」なんて、
笑いながら話をして。
ニノに上がってもらって、
ゆっくりコーヒーかビールでも飲んで。
会話がぷつんと途切れた時が
チャンスだ。
そこで言おう。
今までの俺じゃありえないほど、
頭で考えて慎重になってる。
焦る気持ちを抑えて、
ゆっくりとドアを開けていく。
ドアの先には、頬を少し赤くして
じっと俺を見てる大好きな人。
少し息を切らしてて。
うっすらと汗を浮かべてて。
そんな目の前の愛おしい人の姿に、
さっき喉まで出かかった言葉が
また湧き上がってきて。
「好きだ。」
「好きです。」
「「え…?」」
2つの声が重なった。
