テキストサイズ

DAYS

第5章 Because I love You S×N



いきなりぶっ込んできたな、松本さん。


「えーっと。その、付き合ってて…。」
「…え、えーー!?
いつから!?全然分かんなかった…。」
「今年で4年になるかな。」
「え、そんなに前?」
「うん。」


運転してるから、松潤の顔は見えないけど
驚いてるのは声からでもよくわかる。


「みんな知ってるの?」
「松潤以外はみんな知ってる。」
「嘘。リーダーも相葉くんも?」
「うん。あの二人には、バレてたみたいで。」


がっくりと項垂れてる松潤。
…そういうところ、意外と鈍感なんだね。

っていうか、ずっと相葉くんのことしか
見てないから分かんなかったのか。
松潤、ずっと相葉くん一筋だったもんね。


「松潤はすごいよな。」
「え?」
「ちゃんとさ、相葉くんに伝えたんだろ?

俺ら、どうしたらいいか…。」


深いため息が車内に響く。

「何かあったの?」
「…和ってさ。
相葉くんとか、リーダーにはさ
素直に甘えたりするじゃん?

でも、俺にはそういうの無くって。

俺、嫌われてるのかなって。
何も言わない俺に、愛想尽かしちゃった
かなって。
不安なんだよ。」
「…。」


黙って、俺の話を聞いてくれてる。
こういうところ、年下なんだけど
大人な対応だなって思う。


「翔さん、愛されてるんだよ。」
「へ?」

松潤は、しみじみとその一言だけを
放った。


「一人でそうやって考えてもさ、
答えなんて見つかんないよ。
そうでしょ?」
「うん…。」
「二人の問題なんだよ。

ちゃんと向き合ってみなよ。」


はっきり言い切る松潤の言葉には
強い説得力があって。

「ニノのこと、好きなんでしょ?」


そうだ。

それが一番大切なんじゃん。


なんか、それを見失ってた気がする。
変に考えて、一人で悩んで、
自分で精一杯でニノのこと、ちゃんと
見てあげられなかった。


暗い表情にも理由があるんだろう。
それすら聞いてあげられなかった。



「うん。好きだよ。」
「それをちゃんと言わないと。」


松潤の言葉が、俺の心の靄を
さぁーっと消していく。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ