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DAYS

第5章 Because I love You S×N




「ごめん。」

って、ずっと哀しい顔のままの
翔さん。

今、ちゃんと言わないとダメになる。


恥ずかしいのを覚悟で、ぐっと唇を噛んで
翔さんを見る。


「ヤキモチ妬いてたの。」
「え?」
「ヤキモチ妬いてたの!

なんか入れないリーダーとの雰囲気にも、
相葉さんとの近い距離にも、
メンバーだって分かってても妬いてたの!」


半分叫んだような声で言い切る。


「ヤキモチ?」
「翔さんが謝らなくていいの。
俺がちっちゃい人間だから、
勝手に機嫌悪くして、
八つ当たりしないように翔さんと
距離とってたの。

だから、謝らないで。
俺のほうこそごめんね。
素直じゃなくって…。不安にさせて
ごめんね?」

堪えてた涙が、また溢れてくる。


「翔さーん…。」

名前を呼んだら、正面から力強く
抱き締めてくれる。

「ヤキモチ妬いてくれて…。
嫌な訳ないでしょ?」
「ふぇ?」
「俺のこと、好きってことでしょ。
むしろ嬉しいから、謝らないで。ね?」


翔さんの低い、心地よい声が俺の耳に
入ってくる。

「ちゃんと分かってるから。
和が俺のことを、想ってくれてること。

言葉は少なくてもさ、
そうやってヤキモチ妬いてくれてたり。
行動からちゃんと伝わってるから。

大丈夫だよ。」


翔さんの言葉は温かくて。
俺の心にじーんと響く。


「翔さ…っ。」
「ん?」
「…好きぃ。ふっ、好きだよ…。」
「うん。…うん。俺も大好きだから。」

さっきよりももっと、強く抱きしめられる。


「翔さん、くるし…。」
「愛してるよ。」


付き合って4年。
初めての言葉だった。

「しょーさぁーん…。」
「はいはい。」

泣きじゃくってる俺を、
困ったような顔で、でも優しい笑顔で
ずっと見てくれてる。

一定のリズムで、背中をぽんぽんと
されていたら何だか眠たくなってきて。

ウトウトして、体がふらふらしてくるのを
翔さんがふわっと受け止めてくれる。

「和ー?」


俺を呼ぶ声が遠くに聞こえた。
その声に胸がぽかぽかして、ゆっくりと
瞼を閉じた。

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