
DAYS
第33章 交接 -deep night- ANOS×M
O side
「失恋した俺を慰めてくれた」
それが、俺と潤の関係の始まり。
慰めるてくれる潤が
可愛くて、愛おしく見えて…
抱いたあの日から。
「好き」とか、そんな特別な感情で
抱いてた訳じゃない。
正直に言えば、都合のいい相手だとしか
思っていなかった。
いわゆるセフレってヤツだ。
そんな関係を続けていた時。
その日もいつものように
行為に臨もうとしていた時、
「ねぇ、リーダー。」
「ん?」
「…俺のこと、どう思って抱いてんの?」
真っ直ぐな瞳で、そう言われた。
俺は戸惑った。
そんな事を言われる何て、
思ってもみなかったんだから。
「どうって…別に。」
言葉を上手く濁して、
その場を切り抜けようとした。
何だかモヤモヤする。
胸騒ぎがしていたんだ。
気が付きたくなかった。
この気持ちが何なのか、
薄々気が付いてはいたから。
だけど、潤はそれを許してはくれなくて、
「どう思ってるの?」
潤んできている瞳で、
俺を見ていた。
「…大事なメンバーだよ。」
「そっか。」
案外スッと、早く引き下がった潤に
少し驚いたけど、その方がありがたかった。
これ以上何かを聞かれたら、
言ってしまいそうだったから。
「好きだ」って。
気が付いてからも、
もう2年近く続けているこの関係を
いつからか、終わらせたいと思ってた。
ちゃんと気持ちを言って、
「恋人」になりたいって。
こんな不純な関係を続けてちゃ
いけないことくらい、分かるから。
でも、厄介なことがひとつある。
きっと他のメンバーも、
同じ気持ちだと言うことだ。
