
DAYS
第33章 交接 -deep night- ANOS×M
「今日、ご飯に行かない?」
そう言い出したのは、相葉ちゃんだった。
潤がコンサートの打ち合わせで
遅れてて、楽屋には4人だけ。
何となく直感だったけど、
「あぁ、ついに来たか」って思った。
相葉ちゃんの思いつめた顔を見る限り、
ただ、飲んで騒ぐだけで
終わるわけがないみたいだ。
みんな、そんな真剣な相葉ちゃんの
様子を察してか、首を縦に振ってた。
店は翔くんが予約してくれて。
仕事終わり、その足ですぐに
4人で店へと向かった。
潤に何か言われるかと思っていたら、
「打ち合わせあるから、帰る!」
って超特急で帰ってったから、
怪しまれずにはすんだらしい。
「とりあえず…飲む?」
「うん、そうしよっかな。」
「全員ビールでいいよね?」
4人での空気は、どことなく暗くて重い。
とてもじゃないけど、飲まずには
いられないような空気だった。
隣には相葉ちゃんが座ってる。
ずっとソワソワしていて
落ち着かない様子。
ぎゅっと手を握りしめてた。
お酒も回ってきて、
少しずつだけど会話も弾むようになった。
コンサートの話、
番組の話、ニノのゲームの話。
くだらない話から、仕事の話まで
談笑してた。
だけど、相葉ちゃんだけが
会話に入ってこなくて、
ずっと思い詰めた顔をしてる。
相葉ちゃん、大丈夫?って
声を掛けようとした時、
「あのさ…。」
ずっと黙ったままだった
相葉ちゃんが口を開いた。
途端に静まり返る個室。
「…俺、松潤のことが好きなんだけど…。
俺だけじゃ、ないよね…?」
あぁ、やっぱりそうか。
