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DAYS

第33章 交接 -deep night- ANOS×M





N side


ここにいる、相葉さん以外の3人は
分かっていると思う。


少なくとも3人と潤くんの間には、
メンバーの以上の何かがあるってことを。


俺が潤くんの部屋へ行くと、
たまに他の人の痕跡がある。

潤くんとはサイズの違う男物の服を
見た時に、

「大野さんともか」って感じた。

寝室に入った時、微かに翔くんの
香水の匂いが残ってたこともあった。


どれも確信するには十分すぎるもので、

それが逆に俺を分からなくさせた。


何でわざわざ痕跡の残るところへ
他の男を呼ぶのか。

別に嫉妬とか、そんな感情じゃない。

ただ、怖くなっただけだ。



そんなことを、相葉さん以外は
気が付いているはずだ。

相葉さんがこんなに直球に
俺たちにぶつかってくるってことは、
相葉さんとは何もないんだろうか。



「どうしたんです?急に。」


未だ、きゅっと唇を噛んだままの
相葉さんに、努めて普段通りの声で尋ねた。


茶化すような口ぶりなんて、
ズルいよな、俺。


「俺、本当に好きなんだ…。
だから…、その…。」


何か言いにくそうに口ごもってる。

翔さんも、大野さんも
そんな相葉さんを見て、苦しい顔をしてる。


俺だってそうだ。

自分とは違う。
不純な関係なんて踏んでいなくて、

ただ本当に潤くんが好きなんだと思う。


本当なら、純粋な心で
潤くんを想う相葉さんに、

「やだなぁ、何言ってんの。
潤くんのことは、メンバーとしては
好きだけど…。そんなんじゃないよ?」

って、応援するべきだ。


だけど、でも


「で、何?

俺たちに諦めろって言ってんの?」


牽制する言葉しか、出てこない。

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