
DAYS
第33章 交接 -deep night- ANOS×M
O side
「…え?
どうしたの?揃いに揃って皆で…。」
玄関のドアを開けた潤が、
かなり驚いた顔をしている。
驚いたっていうか、固まっちゃって
動いていない。
そりゃそうだよな。
時間も結構深くなってきてるし、
玄関開けろって言われて開けてみたら
メンバー全員がいるんだから。
俺だって驚くに決まってる。
「とりあえず…。」
「あ、ごめん。
とりあえず、みんな上がって。」
潤に招き入れられて、ぞろぞろと
みんなが入ってく。
何度も開けた玄関のドア。
何度も通った少し長めの廊下。
寝室のドアも、リビングのドアも
細かいデザインまで思い出せるほど
見てきてる。
本当に何度も何度も通ってるのに、
こんなに緊張したのは初めてだった。
みんなそんな感じなのか、
ニノは仕切りに唇を舐めていた。
翔くんも、どこかソワソワしてる。
相葉ちゃんは、店の中よりも
落ち着いてるけど。
「何か飲む?」
適当に座ってと促しながら、
潤が気を使ってくれてる。
「いや、いいよ。申し訳ないし。」
「こんな時間に、全員で来てて
何言ってんの。」
「う…。
じゃあ、コーヒーで。」
もっともなことを言われて、
全員でコーヒーを飲むことにした。
コーヒーを飲んで、少しは冷静に
ならないと。
これから、大事な話をするんだから…。
リビングの机の上に、開きっぱなしの
パソコンと、散乱する資料を見て、
また申し訳なさが込み上げてきた。
