DAYS
第6章 三回目の愛図 M×O
そっと俺の前に差し出された手。
男らしくて、それでいて綺麗な指。
その動作はドラマのワンシーンみたいに
魅力的で。
その手をぱっと手をとると、触れたところから
体が熱くなってくる。
手を引かれて長い廊下を通って、
ゲストルームへと案内される。
「ここ、自由に使っていいから。」
部屋の電気をつけながら俺に言ってくれる。
その声にも興奮しちゃって。
もうどうしようもなくって。
「じゃ、ゆっくり休んでよ。
おやすみ。」
気が付けば、部屋を出て行こうとしていた
松潤の背中に抱きついてた。
「ちょ、リーダー?」
「智って呼べ。」
「え?」
胸の鼓動がどんどん加速してる。
体中が熱い。
「一人…。しゃみしいから。」
「もー…。どこまで酔っ払ってんの。」
呆れたように笑って、松潤のお腹に回した
俺の手を、そっと上から握ってくれる。
体をくっつけたまま、自分の体をベッドの
ほうに倒して、二人一緒にベッドに沈み込む。
「ちょ、酔い過ぎだからー…」
松潤が慌てて体を離そうとしてるけど、
がっちり掴んで離さない。
「いい加減離して。」
「やだ。」
「リーダー。」
「さーとーーしーー。」
「…智さん。酔い過ぎ。」
智さん。
それは確かに俺の名前で、
俺に向けられ、発せられた言葉なのに
特別なような気がして。
またドキッてする。
「智さん。本当に離れて。」
「やだ。」
「何でそんなに酔っ払ってんの。」
「酔ってない。」
今までとは違った、固く低い声が出た。
さすがに松潤も驚いて、俺の顔をずっと
見てる。
…酔ってなんかないよ。
「酔えるわけないじゃん。
松潤といると、ドキドキして、
ふわふわした気持ちになって、
もっと一緒に居たいってなるんだもん。」
抱きしめる腕にチカラが入る。
「酔ってる訳じゃないよ。」
「…。」
真剣な眼差しで、俺の瞳を覗きこんでる。
そんな松潤に見惚れて、
またドキッてして、きゅんってなる。
本日三回目。
言い逃れなんて出来るわけないし、
するつもりもない。
恋だったんだ。これ。
「好き。」