
DAYS
第34章 Lives M×O
毎日コツコツ作った。
5日じゃ間に合わないかもって
思ってたけど、思ったよりも早く
完成しそうだ。
「俺って器用だな…。」
夜中のアトリエにそんな独り言が響く。
作ることが難しいというよりは、
潤にバレないようにするほうが難しい。
俺がオフの日なら簡単だけど、
あいにくこの前のオフが、誕生日までで
最後のオフだし。
潤のほうが帰ってくる時間が遅いことが
多くて、なかなか眠ってくれないし。
潤が寝てからそっとベッドを抜け出して
作業するのにもそろそろ慣れた。
さっきだってそれをしてきたところだ。
最近、潤は帰ってくればすぐに寝る。
スケジュールが過密だからなぁ…。
30日に二人揃ってのオフをもらったから
こうなったんだけどね。
でも何だか少し機嫌が悪いみたいだ。
…疲れてるのかな?
そう感じた俺は、極力潤を早く寝かせて
ゆっくり休みを取らせるようにしてる。
それが淋しい想いをさせてたってのには
気が付かないまま。
ペアリングは、あと裏側に
文字を彫ってしまえば完成する。
「どんな文字がいいのかな…。」
Love you はベタだし。
かと言って、これといった言葉が
浮かんでくる訳でもない。
うんうんと頭を捻る俺。
時刻はもう3時を回ってる。
「今日はもう寝ようかな…。」
潤のいる寝室に戻ろうかと思ったけど、
起こすのも悪いと思って、もうアトリエに
ある小さなソファーで寝ることにした。
潤のことを思って。
夢で会えることを願って。
