
DAYS
第34章 Lives M×O
携帯で時間をチェックする光だけが、
俺だけの淋しい廊下を照らす。
もうすぐ0時を回る。
「誕生日…。」
こんなはすじゃなかった。
廊下に座り込むために、
智をひとりにするために、
明日のオフを取った訳じゃないのに。
こんな最悪な誕生日…なんて言いつつ、
時間を気にしてる自分がいる。
「智…、ごめん。」
ドア越しに、聞こえるような声で話す。
相変わらず反応はないけれど、
何か言わないと俺が落ち着かなかった。
「…俺へのプレゼントだったんだね。
何も知らないクセに、勝手に切れて、
投げつけて…。
本当にごめん。」
謝っても謝っても足りない。
ドアからは、すすり泣きの音が消えた。
だけど、返事はない。
ー…、1通のメールを受信した。
『Dear: 松本潤 0:00
Re:誕生日おめでとう
本文:潤、お誕生日おめでとう。
ちゃんと俺、リング渡せてる?
間に合ってたらいいな。
せめてもの誕生日プレゼント。
改めてお誕生日おめでとう。
これからも一緒にいようね。
幸せにするから、幸せにしろよ?
素晴らしい一年になりますように。
俺もごめん。』
最後に付け足されたような文字。
全部読み切るかって時、
智が部屋から出てきた。
