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DAYS

第35章 ホント S×O




そのあとは、何も聞いていないフリをして
智くんが作ってくれた朝ご飯を食べた。

やっぱり美味しかった。
…俺のより、普通にうまいんだけどな。


だけど、智くんが睡眠に命を懸けてるのは
分かるから、そこは俺の担当。

たまに智くん。
俺が本当に疲れてる時とか。


出汁のきいた上手い味噌汁を飲んでても、
ふらっと頭をよぎるのは智くんの言葉。

今日…は、
たぶんまだ体が辛いだろうから明日。

少し試してみたくなった。
智くんがどれほどなのかって、ね。


「じゃあ、行ってくるねー。」
「んー、行ってらっしゃい。」


今日は俺のほうが先に家を出る。
松潤とふたりで雑誌の撮影だ。

結構早い時間だから、きっと機嫌が
悪いんだろうな…なんてビクビクしてる。


それが終わったら、その足で局に向かって
個人の仕事の収録。

それが終わって、ちょこっとだけ
インタビューを受けるという、
なかなかハードな内容なもの。

時間的にもって、インタビューは
お断りしたかったけど、どうしても都合が
つかないからって、マネージャーに
お願いされて渋々承諾。

リオに行く前の予定だったのを
無理にずらしてもらったから、仕方ない。


「家に帰る頃には、とーくっに
日付回ってるわ…。」


思わずため息をついてしまう。

朝から辛気臭いな、俺。

日付を回るだけですめばいいけど、
どうも2時前くらいになりそう。


『智くん。今日は遅くなるから、
先に寝てていいよ。』

本当は起きて待っててほしい。

おかえりって言ってほしい。


「奥さん失格だな…。」

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