DAYS
第6章 三回目の愛図 M×O
O side
ずっとあの関係のままがいいって思ってた。
気軽に過ごせて、
ふわふわした気持ちで過ごせるほうが
絶対にいいって思ってた。
でも、それは違ってて。
確かに、潤の腕の中にいると
ドキドキして、胸が苦しくなって
気軽になんか接することが出来ないくらい
緊張してる。
だけど、今までと比べ物にならないくらい
幸せなんだ。
「智。」
目が合うだけでも幸せで、
こんなの、前とは違ってて。
全部がキラキラして見えてる。
俺の名前を呼ぶ潤の声も、
抱きしめてくれる温度も、
優しくて、それでいてかっこいい笑顔も、
全部俺に向けられたものなんだ。
「潤。」
「智。」
「潤。」
「智。」
それだけの会話が何よりも
愛しくて、楽しくて、
二人で顔を合わせてふふっと笑う。
「智…。」
大切に、大切に抱きしめてくれて、
優しくたくさんのキスをくれた。
「今日、オフでしょ?」
「うん。」
「車でどっか行く?」
潤がベッドサイドにもたれ掛かりながら
体を起こして座ってる。
カーテンから陽の光が差し込んでて、
潤をきらきらと優しく包んでる。
綺麗で、ただただぼーっと見惚れて、
「嫌だ。潤のこと、ずっと見てる。」
「え!?」
ころんと体をうつ伏せにして、
肘を立てるとじーっと潤を見つめる。
「もー…。」
潤がはぁーっとため息をつく。
「…ダメ?」
「ダメじゃないけどさ。」
それだけ言うと、潤が両手を俺の脇に
入れると、そのまま掴んで俺を布団から
引き抜いた。
足を伸ばしてる潤の太股の上に
ぽんっと乗せられる。
額をくっつけて、潤の瞳に写り込んでる
俺の顔が見えた。
自分で言うのもなんだけど、幸せそうな
顔をしてて。
気持ちが通じなくても、一緒に
居られれば幸せだと思ってた。
これ以上の幸せなんてないって。
だけど、幸せに上限なんてなくって。
二人でふふっと笑うと、唇が重なる。
潤がもっともっと欲しくなって、
潤の舌に自分の舌を絡めて離さない。
息が切れて、潤が俺の肩を押して
体が離れる。
「ねぇ…。もっと…。」
「ん?」
「もっとちょうだい。」