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DAYS

第36章 Mine S×A





俺が個人で出させてもらってる
レギュラーの番組のゲストに、
滝沢くんの名前があった。

別に、特別仲がいい訳でもないし
かと言って仲が悪い訳でもない。


番組の打ち合わせで会うのかなと
思っていたら、偶然、局で出会った。


「あ、櫻井くん!」
「滝沢くん。」
「久しぶりだね。相変わらず忙しそう。」


他愛もない話は盛り上がって、

「今日、この後空いてたりする?」
「大丈夫だと思うけど…。」
「ご飯とか、どう?

ちょっと相談があって。」
「は、はぁ。」


ここで断るのも変だし、いいかと
思ってその問に首を縦に振った。

お店とかは決めるからーって、
とりあえず仕事を終わらせたら連絡してって
ことで、廊下で一旦解散。

俺は俺の仕事に戻った。


「変だなぁ…。」


滝沢くんとサシで飲むなんて、初めてだ。

変な話なんだけど、妙に緊張してる。


とりあえず仕事を終わらせて楽屋へ
入ると、携帯にメール受信のライトが
ピカピカと点滅してるのが見えた。


開いてみれば滝沢くんからで、

『ここ、予約しといたから。

現地集合でいい?
櫻井くんが仕事終わって1時間後に
集合しよう。』

簡単なメールが来てた。


…そういえば、相談があるって言ってたな。

俺なんかでいいのか?なんて。


飲みに行かなきゃよかったのか、
行ったほうがよかったのかは分からない。

でも、聞きたくなかったな、やっぱり。

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