
DAYS
第36章 Mine S×A
「おお!櫻井くん!」
滝沢くんとの約束のお店は、
お洒落な個室の居酒屋みたいなお店。
恐る恐るといった感じで
そろそろ入る俺を見て、滝沢くんは笑ってる。
「ごめん。遅くなって。」
「何言ってんの。仕事終わったって
メール来てから、45分しか経ってないよ?」
「待たせちゃまずいから。」
相変わらず、本当に真面目だねって
俺を見て笑ってる。
まだ緊張してて、上手く笑えない俺。
「とりあえず、ビールでもい?」
「うん。任せる。」
「投げやりな感じだね、結構。」
「そう?まぁ、この店には来たことないし
滝沢くんのほうが詳しいと思って。」
「適当に他のも頼んじゃうわ。」
じゃあ…と言ってメニューに手を伸ばして、
パッパと決めるとすぐにオーダーしてた。
悩み事があるとは思えないなぁ…。
まして、俺に相談って。
すぐに話を切り出そうかと思ったけど
それはやっぱり難しくて、世間話に
花を咲かせる。
そのうちにビールが運ばれてきて、
だんだんと酔いも回ってきてる。
そんな時に、滝沢くんは突然に話し出した。
「実は…。櫻井くんに…さ。
相談したいことがあって。」
飲んでいたビールのグラスをコトリと
テーブルに置いて、真剣な瞳で見つめられる。
そんな滝沢くんを見て、何だか俺も
釣られてグラスを置いてみる。
「俺、相葉くんが好きなんだ。」
頭が、一瞬で真っ白になった。
