DAYS
第6章 三回目の愛図 M×O
O side
体が痛くて動けない俺を、潤は
嫌な顔一つせず世話してくれて。
中も、体も濡れたタオルで拭いてくれて、
さらにお風呂のお湯まで張り直してくれてた。
自分もお疲れなのに。
そういうところ、潤ってすごいなって思う。
気がきいて、色んなことに目をやって
最善のことをしてくれる。
お風呂から出れば、遅めの朝食まで
用意してあったから驚いた。
「潤、大丈夫?」
「え?何が?」
「疲れてるでしょ。ここまでさせちゃって
ごめんね?」
「智のほうが、体辛いでしょ?
これくらいどうってことないからさ。」
って、くしゃって俺の頭を撫でてくれた。
「もー、智。髪の毛を乾かしなさい。」
「えー?だって面倒臭いんだもん。」
「もんじゃない。ドライヤー、
やってあげるから。ここおいで。」
潤はラグの上に座って、足を伸ばして
その間を叩くと、俺に座れと合図してる。
サラサラと俺の髪を撫でる指は、
やっぱり綺麗で繊細だった。
「くすぐったい。」
「我慢してて。」
ドライヤーが終わると、後ろから俺を
ぎゅーーって抱きしめた。
「なぁ。」
「ん?」
「俺たちのこと。メンバーに話そっか。」
「うん。みんななら、分かってくれるよね。」
「そだね。」
それからは、久しぶりのオフを堪能すべく、
ひたすらゴロゴロしてた。
リビングのソファーでゴロゴロして、
ふかふかのベッドでゴロゴロして、
そんな感じではしゃいでたら
気が付けば寝てたみたいで。
カシャっ。
何だか馴染みのある音が聞こえて目を
覚ますと、スマホを俺のほうに
向けて、幸せそうな顔してる潤の顔。
「あ、起きた。おはよ。」
「んぅ、おはよう。」
またカシャって音が鳴る。
「何撮ってるの?」
「え?智。」
何てことない顔で、さらって言う潤。
「撮らなくていいよ…。」
「えー、だって超絶可愛かったからさ。」
撮った写真を見て、一人ニヤニヤして潤。
そんな潤を眺めてるだけでも幸せだったから
まぁいっか。ってなっちゃう。
単純だな、俺。
結局その日は、一歩も外に出ずに一日中
潤の隣にいた。
好きな人の隣って、こんなに温かいんだね。