
DAYS
第38章 SUPER×2 LOVE SONG A×S
トマトソースのパスタと、サラダと
シャンパン。
そしてガトーショコラ。
聞けば、松潤に手伝ってもらった
らしいけど、ひとりで頑張ったんだって。
「美味しい…。」
「ほんと?良かったぁ…。」
めっちゃ頑張ったんだーって、
可愛い笑顔を向けてくれた。
せっかくのオフなのに、
俺のために作ってくれたんだなって
本当に嬉しくなった。
「松潤にもお礼しないとね。」
「うん。ちゃんとお礼出来なかったし、
それどころか何かクリスマスプレゼント
まで貰っちゃった。」
「クリスマスプレゼント?」
「うん。まだ見てないけど。」
メンバーみんなからのプレゼントらしいけど。
珍しいな、クリスマスプレゼントなんて
今までもらったことないぞ?
「じゃ、ケーキ食べよ!」
「うん。すごい美味しそうだもん。」
きっと俺がチョコケーキが好きだから、
作ってくれたんだよね?
もう翔ちゃんがしてくれる
いちいちに涙が出てきそうになる。
「年取ったなぁ…。」
「何言ってんだよ。まだ若いし、
…格好いい、よ…。」
最後は聞き取れないくらい小さい声。
でもバッチリ聞こえたよ。
翔ちゃんの声だもん。聞き逃すわけない。
今日の翔ちゃんは、しかもそれだけじゃない。
「雅紀。」
「ん?」
「あーん。」
フォークにガトーショコラを一口分乗せて、
首を傾げながら近付いてくる。
やばい。可愛すぎるんだけど。
「ふふ、美味しい?」
嬉しすぎて言葉が出せなくて、
ひたすらブンブン縦に首を振る。
そんな俺を見てまた笑う。
…今日、だな。
今日、翔ちゃんの事を…。
心の中でそう決めて、口に運ばれてくる
ガトーショコラを食べ続けた。
