DAYS
第7章 crazy for you M×N
N side
「潤くんなんて、だいっきらい!」
俺から放たれた言葉に、呆然としてる
潤くん。
最近、仕事が忙しくてなかなか二人の
時間をとることが出来てなかった。
今日は俺が久しぶりにオフで、
潤くんも仕事が早く終わるみたいだって
言ってたから、やったー!って思ってたら、
20時になっても、
21時になっても、
22時になっても、一向に帰ってこない。
仕事が遅くなったのかな?って思って、
潤くんのマネージャーに電話をしたら
「予定通りに撮影が終わったので、
だいぶ前に上がられましたけど。」
って。
それなのに全然帰ってこないし。
少しでも長く一緒にいたいから、
玄関で何時間も待ってた。
「潤くん…。」
帰ってくるのはここでしょ?
…浮気でもしてるの?
一緒に住むようになって2年半。
潤くんが連絡もなしに遅れて帰って
くることなんて一度もなかった。
嫌な考えばっかりが頭の中に
ぐるぐるぐるぐるしてて。
「寝よっかな…。」
もうすぐ23時を回るってとき。
潤くんが、いつもみたいに何てこと
なさそうな顔して、
「ただいまー。」
なんて言うから、
なんだか悲しくて、
とにかく寂しくって、
「和?」
俺の名前をいつもみたいに、
愛おしそうに呼ぶ声が聞こえるけど、
「嫌いだぁ…。」
こんな情けない自分を見せたくなくって
寝室に逃げ込んできてしまった。
「はぁ…。」
深いため息が、少し肌寒い部屋に
重く響いていく。
二人で同じ家にいるのに、
バラバラの空間にいるのなんて初めてで
「潤くん…。」
一人の寝室は寒くて、
広くて、
寂しくて。
潤くんの存在の大きさを改めて実感する。
俺の全部は潤くんで。
潤くんなしじゃ生きていけないくらい、
潤くん惚れ込んでて。
潤くんにも色んな事情があるって
分かってるんだけど…。
「寂しいよ…。」
久しぶりの休み。
潤くんの帰りを待ってる間、
会える。って思うだけで
もうちょっとで会えるんだ。って
待ちきれなくなって、
普段は作らない料理を作ったりもして。
それなのに…。
「俺、何してるんだろ。」