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僕達の日常

第5章 ~無期停学の逆恨みと動き出す不穏~

「このォッ!!」

「ぐがッ…。」

俺は、先輩の顔面を思いっ切り殴りつけてから、秋葉のそばに駆け寄る。

秋葉は、頭から血を流していた。

「秋葉!!」

俺が呼ぶと、秋葉が片目だけを薄くあける。

「良かった……夏樹君、無事で…。」

それだけ言うと、秋葉は再び目を閉じる。

「秋葉!!」

俺は、秋葉の胸に耳をあてる。

心臓の音がしてるってことは、気絶しただけか…。

「わざわざ、俺の無事を確認するために体力を使ったんか…。」

今は、救急車を呼びたいけど先に残り7人をッ…。

俺が立ち上がるのと同時に、後ろから複数のパトカーと2台の、自転車に乗って向かって来る警官達の姿があった。

「君達、何やってるんだ!!」

「大人しく、そこでジッとしてなさい!!」

よく見ると、桃谷商店街前辺りで何人かがこっちを見ていた。

きっと、こっちの騒ぎに気付いて誰かが警察を呼んだんだな…。

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