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君と別れるための5つの条件

第2章 別れるのは1カ月後、それまでは今まで通りにする

「ほら、ここ来て」

翔太に腕を引かれ強引に引かれ唇と唇が触れそうになる

少し顔を近づければキスできる

なのに

「桃李あっち向いて、ここ座って?」

「あ、ごめん……」

いつもなら翔太からしてくれるのに……

拒否されたみたいで、失ったものがはっきり見えて、悲しくなる

なにしてんだろ俺……

なにも考えたくなくなり言われた通りに翔太の足の間に座った

すると翔太の手がお腹に回ってきて、お互いの体が密着する

肩に頭を乗せながら翔太がそっと口を開く
「2人で風呂入るの久しぶりだな」

「……うん」

「2人で入るとやっぱ狭いな〜」

「……うん」

「なんでさっき泣いてたの?」

体が密着しているせいで翔太の鼓動が背中を通して身体中に伝わってくる

「仕事で何かあった?」

首を横に振る

「友達と何かあった?」

違う

「じゃあ、俺のこと」

「…………うん……」

言ってしまった

きっと気持ち悪るがられる

もう無理って言われるかな……


「そっか。良かった……」

え?

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