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君と別れるための5つの条件

第1章 君と別れるための5つの条件

「条件は全部で5つ。これから1カ月間はそれを守ってもらう」

チラッと時計を見て翔太は付け加えた

「今ちょうど20時だから、別れるのは1ヶ月後の20時。それ以降はもう一切関わらない。だから、最後の思い出作り、手伝って?」

翔太はいつもの柔らかい笑顔をこちらにむけた

別れ話の最中とは思えないキラキラと明るい笑顔に桃李は、困惑するしかなかった

「さっ、ご飯食べよ。もう冷めちゃってるけど……いただきます!」

翔太はいつも通りご飯を食べ始めた

あのドス黒いオーラはもう見当たらない

ただ、いつも通り、美味しそうに桃李の作ったご飯を腹の中に収めていく

そんな翔太を見て桃李は少し恐怖を感じた



「ごちそうさま」

翔太は食べ終わった食器を重ねてキッチンへと持っていく

と、同時にどこからか携帯の着信が鳴り響く

翔太の携帯だ

が、翔太は電話に出ようとしない

「翔太?携帯鳴ってるよ。でないの?」

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