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君と別れるための5つの条件

第4章 過去

今まで考えもしなかったことを急に言われて意味もなく動揺してしまう



「そういう楽こそ。あんなにイケメンなのになんでいつもみたいに口説かないの?」



「お前の小野田さん見る目が他の人見る時と違うからだよ。それに俺はノンケは口説かないの」



確かに楽がノンケの人を口説いているのを見たことない気がする
でも、それより前に気になる発言があったような……



「そ、そんな目で小野田さんのこと見てない!」



桃李は叫ぶようにして楽の発言を否定する



「だいたい小野田さんは大切なお客さんだし……」



「うそ、それだけじゃないだろ?いつも俺が小野田さんに話しかけると嫌そうな顔してるし」



桃李は完全に楽のペースに乗せられている
ヘラヘラとしているのに痛いところばかりを付いてくるからタチが悪い



「そ、それは……俺がまだ……」



嗚呼、言いたくない
楽とはあの一度きりと決めたんだ
だからこの思いは楽に届くことなんてないのに……

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