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君と別れるための5つの条件

第4章 過去



「まだ、なに?」








「……まだ、楽のことが好きだから!……」




桃李の突然の言葉に楽は一瞬驚いた顔をしたが、今度は真面目な顔をする



「じゃあさ、試してみる?」



前にも一度聞いたことがあるようなセリフに今度は桃李が驚いた顔になる



「いや、なに言って、ん!……チュ、ん……ぁ」



突然楽の口か桃李の口を塞ぎ、隙間から入り込んできた舌が桃李の舌を絡め取る
久しぶりのキスなのに楽の容赦ない攻めは、背筋にビリビリと電流が流れる暗い気持ちいい
でも、何かが足りない……



突然の事に呆然としていた桃李だったが、状況を理解すると同時に強く抵抗し始める



「ぁ、や……ふ、ん……やめ、て」



楽の胸を拳で叩くとスッと体が離れていく
唇についた唾液を親指で拭うと楽は口を開いた



「どう?桃李が好きなのは俺じゃないってわかった?」



俺は楽のことが好きじゃない?
じゃあ、誰が……
このモヤモヤの正体は何?



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