 
君と別れるための5つの条件
第4章 過去
あの日から1ヶ月以上、翔太は翌日に『少しの間店には行けません。』と、桃李にメールを入れただけで、一度も桃李のお店に顔を出していなかった
あんなことをした楽ともぎこちない空気が漂っていて常連さんに心配をかけてしまっていた
そんなある日の閉店間際
いつも通り2人で誰もいない店内の片付けを進めていると、机を拭いていた楽が突然口を開いた
「なぁ、怒ってる?」
その問いに桃李が、何のことかわからないと言うように首をかしげると楽が気まずそうに答える
「……小野田さんに勝手に俺らのこと話したこと。そのせいで小野田さん店に来てくれなくなったのかもだし」
「嗚呼、そのこと……怒ってるっていうか……逆に感謝してるかも。楽は俺のこと気にしてやってくれたから……」
「……れよ。……俺、酷いことしたのに怒れよ‼︎」
いきなり大きな声を張り上げた楽にびっくりしていると楽は俺のいるところまで俯いたまま詰め寄ってくる
 
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