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君と別れるための5つの条件

第4章 過去




さっきから何故か怒っている翔太に無理やりタクシーに乗せられてからとても長く感じられた数分がやっと終わって、タクシーは目的地に到着したようだ



翔太は財布から適当にお札を抜きとると、お釣りはいらないと伝えてタクシーから桃李の腕を引いて降りた



「ここ、どこなんですか?」



目の前にそびえ立つ途轍もなく大きいマンションを見上げながら桃李が尋ねると「俺の家です」と淡々と返事が返ってきた



中に入ると高級感溢れるエントランスが広がっている
そこをズンズン進んでいく翔太に続いてキョロキョロしながら桃李歩いていく


エレベーターに乗り込むと翔太は最上階のボタンを押し、また重たい沈黙が桃李にのしかかった
エレベーターが到着を知らせる音を軽やかに鳴らして扉が開くとやはり無言で翔太は自室だと思われる扉の前まで歩いて行った



翔太は鍵を開けて扉を開くと玄関に桃李を引っ張りこんで抱き寄せた

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