君と別れるための5つの条件
第4章 過去
「いいよ。それくらい俺がするから。村瀬さんはお風呂入ってて下さい。着替えは……俺のでいいですか?」
「えっ、でも……」
迷惑かけてばかりなのにこれくらい自分でしないと……
「ここは俺の家なのに村瀬さんにいろんな所触られたら迷惑です」
翔太の目が桃李を見下ろす
「あ、ごめんなさい。……俺、気づかなくて」
こんな事するのかえって迷惑だったんだ
しょんぼりと俯向いてしまった桃李の頭に大きな手が乗せられる
「嘘ですよ。迷惑なわけないじゃないですか。今日のご飯もすごく美味しかったです!だから、片付けくらい俺にさせてください」
迷惑じゃないのか
よかった
桃李はホッと息をついた
「初めて会ったときから思ってたんですけど、村瀬さんってコロコロ表情変わりますよね。
すごくかわいい」
その言葉を聞いて桃李の顔はみるみる赤くなり、思考回路がヒートする