君と別れるための5つの条件
第4章 過去
痛みからくる涙なのか、生理的な涙なのか、それとも……
原因は分からないが、とにかく涙が頬を伝って落ちていく
「それはできません。……ねえ、村瀬さん。この手、どけてもらえませんか? 俺村瀬さんの顔がみたいです」
「っ!……い、やです……」
「村瀬さんが不安なのは分かりますが、そこまで信じてもらえてないのは正直悲しいです……手、離して下さい」
目を覆っていた方の手を掴んで半ば無理やり引き剥がすとそのまま翔太のものに押し付ける
「俺、村瀬さん気持ちよさそうに喘ぐ姿とか、ちんこ触られて腰揺らしてる姿とか」
そこで一旦言葉を切り、空いている方の手で桃李の唇を優しくなぞる
「女より低い、可愛いい声で興奮してこんなになってんだけど。……それでも、まだ可愛いい女の子の想像しろとか言うの?」
そう言って少し唇を尖らせる
桃李は真っ赤になった顔を小さく横に振る