テキストサイズ

君と別れるための5つの条件

第4章 過去

「急になに言って「今日もキスしてた」」



かぶせるように言われた言葉に言い返す言葉は見つからない
戸惑う桃李にさらに追い討ちをかけるように翔太は言葉を紡ぐ



「成瀬さんのことが好きなの?」



「そんなわけない‼︎」


翔太の言葉に咄嗟に出た大きな声
ついさっきまで体を繋げていた雰囲気とは程遠い空気になってしまっている
そんなことも気にせず、桃李の口からは次々と言葉が溢れ出てきた



「確かに好きだって勘違いしてた時もあったけど、それは違うって気付かせてくれてのは楽だし、翔太への気持ちに気づけたのに一ヶ月以上も放置されて……キス、してきたのは向こうからだからよくわかんない。」



ここまで捲し立てるように話したけどだんだんと冷静になっていく



「楽とは、シたことあるよ。専門学校時代に一度だけ。でもそれからは一度もない。あの頃は確かに楽のことが好きだったけど、その好きも……なんていうのかな?憧れ?みたいなもんだったんだと思う。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ