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君とのステキなタシナミ

第1章 Case1-chapter1

びっくりした。けど、いつも遊んでるようなかくれんぼとか、鬼ごっことは全然違うドキドキ…。

これが興奮である、なんてことを知るのはまだまだ先ですけどね(笑)

湯船から出た私はまだ怖くて、湯船に戻るなんて出来なくて、だからそのままお風呂から出た。

先にあがった私はテレビを見てた。そこに君はやってきた。
「なつみ、遊ぼうぜ!」

…え?
お、お風呂であんなことあったのにその反応!!?
私のプチパニックに気付いてるのか気付いてないのか、テレビを見ながら続けた

隆太「たかおにしようぜ!10秒以上同じところいたら負けねー!なつみ鬼な!」

んんん?!ついていけない流れに戸惑う私。そんな私をよそに君はすこしでも高いところを探し始める。

今考えたら、君も頑張って隠してたの?

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おばあちゃん「なつみちゃん、隆太ちゃん、寝なさーい!」


もうそんな時間なの?!
君も私もすっかりたかおにや、かくれんぼとか、楽しんでテンションが上がっていた私達は途端にテンションがたおちした。

隆太「寝るか。」

なつみ「そうだね」

隆太「よっしゃ二階まで競争な!!!」



もちろん、2歳上の君になんか勝てない私はふてくされながら部屋のドアを開けた。
ふてくされた私は何も言わずに布団に入った。

「なつみ、いじけてんの?」

「…」

「なんかごめん」

「…おやすみ。」

ガバッ

「ごめんなさい!!!」

「寒いからやめて!返して!」

「やだ!ごめん!」

今考えてみるとこの会話ひどいけど、当時の私は何て返せばいいのか分からなくてそのまま寝たふりをしていた気がする。

「…なつみ!」

バサッ

布団がかかった。しかもすごくほっこりあったかい。私のまぶたが閉じるその時、

「なつみ。一緒に寝よう!」

自分の身体が身構えるのを感じた。私のまさに後ろから君の声が聞こえたから。


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