君とのステキなタシナミ
第9章 Case5-chapter1-
しゅーと「うーん。うーん…。」
何がうーんだ。
しゅーと「よし!」
いずみ「な、なに?」
しゅーと「剃ろう!」
いずみ「えっと、それって…」
しゅーと「そう、パイパンっていうこと。」
いずみ「あの、」
しゅーと「うん」
いずみ「私は一応彼氏いるし、その、彼氏とも、あのー。」
察して欲しいその一心でしゅーとを見るが、表情を変えずに私の言葉の続きを待っている。
いずみ「えっと、だから、彼氏がいるから、その、剃るとバレるっていうか、怪しまれる…といいますか。」
しゅーと「ヤらなきゃいいじゃんよ」
しれっと言うしゅーと。
いずみ「そうなんだけどさ…」
そういうわけにもいかない。
しゅーと「なんかあるの?」
何かあることを察してくれたしゅーとが聞いてくれる。
拓海は、いい人だと思うけれど、何しろ性欲が強い。
なぜ彼女が私なのか、私である意味がないような気がするのだ。
いつデートをしても遊びに行くより何より、拓海が私とデートするのは、デートの後の私とのセックスが目的なのだ。
そんな拓海だからなのか、私が浮気をしていないかすごく心配する。
さらに受験が終わったからか、会おうと誘われることも増えたから、余計に剃るなんてことは出来ない。
突然剃ったら怪しまれるに決まってる。
しゅーと「気合いでごまかせよー」
そんな簡単に言うけど、一度怪しむと誤解を解くまで面倒。
しゅーと「じゃあ分かった。」