キョウダイ
第19章 悠ちゃんの生活
「俺は……ダメだ……、ずっと一緒にはいられない……」
「……じゃあ、今だけ、一緒にいて?」
「……凄いね、誘い上手になったんだね?……やっぱり、淫乱だから?」
「そうよ、あたし、淫乱なんだから、だから……明が欲しいの」
「俺は……君を満足させられる、体じゃあない……、周防の財力を使っても……この体はもう……」
荒い息をつく、明の体が熱い事に、気付いた。
「明……っ、あんた、熱がっ!」
苦しそうな明の顔に、胸が締め付けられた。
「タクシーを待たせてある、から……、この先に……周防の別荘がある……」
あたしにメモを渡して、ガクリと膝まずく明を、必死に支えた。