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　近所の花火大会。美味しそうな食べ物が、輪投げやくじ引きの屋台が並ぶ。河原にはベストポジションを取ろうと既に人がたくさん座っている。

　私は、水色地で金魚柄の浴衣。赤の琉金と黒の出目金が描かれている。髪の毛は、簪を挿して、後ろで纏めていた。こんな私を見て、先輩は何て言ってくれるのだろうか。

　高校に入学して、六月の文化祭で私には恋人が出来た。一つ年上の先輩から告白されたのだ。こんな私を可愛いと思っていてくれたらしい。その先輩との二度目のデート。

　先輩には、友達が沢山居る。それに野球部で夏の大会に向け、練習していて忙しかったのだ。付き合っていることはなんだか恥かしくて言えずにいた。先輩もそのほうがいいよって。部活の大事な時期に冷やかされたくないんだろうなって思った。