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セツナ桜

第1章 セツナ桜

「お昼ご飯、食べに行くか?」

「うんっ」

「ラーメンでいいよな?」

「いいよ」

 私達は、車で札幌内のえびラーメン屋に食べに行った。知る人ぞ知る名店だ。

「おいしかったね」

「あぁ」

 俊哉はラーメンを食べている途中から携帯と睨めっこだ。

「誰?」

「いや、ちょっと……」

 俊哉は、携帯を直ぐに閉じて、カバンにしまう。俊哉が焦っていることは一目瞭然だ。どうしてなのだろう。

「メール、していいよ?」

「いや……」

「そう、ならいいけど」

 バツが悪そうに目を逸らす俊哉にますます不信感が募る。

 ラーメンを食べ終わってからは、少しドライブをして帰った。ドライブの途中に桜並木を通った。私達はその桜の下で約束をした。唯一無二の私達の仲。その約束を私は守った。

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