
Everlasting Love
第12章 正体
聖輝「……。」
ブーン…
花岡「お待たせ。さぁ、乗って。」
聖輝「はい。」
僕は車に乗って、テレビ局に向かった。
聖輝「あの、花岡さん。」
花岡「んっ?」
聖輝「あの…僕…まだカメラの位置をちゃんと把握できていなくて…どのカメラが僕を写してるのかわからないんです…なので…収録終わったら…ちょっとスタジオに残ってもいいですか?」
花岡「あぁ、全然いいよ。涼野くんは勉強熱心だね。」
聖輝「そっそんなことないですよ!」
花岡「よかったら俺も付き合うよ。」
聖輝「えっいいんですか?」
花岡「もちろん。」
聖輝「ありがとうございます!」
花岡「どういたしまして。」
花岡さんとしゃべってる内にテレビ局に着いた。
聖輝「あの、衣装は…?」
花岡「衣装は同じやつ用意できてるから。」
聖輝「はい、分かりました。」
花岡「じゃあ行こっか。」
僕は花岡さんの後を追って行った。
聖輝「……。」
あれ…収録スタジオって…もっと上の方じゃなかったっけ…
聖輝「あっあの…花岡さん…?」
花岡「なに?」
聖輝「収録スタジオって…」
花岡「いやぁ、それがさぁ…あの時使ってたスタジオちょっと機械トラブルに遭って使えないんだよね…」
聖輝「えっ…そうなんですか?」
花岡「スタジオにあった大きなモニター覚えてる?あれが故障してさ…修理の為に出入り禁止になってるんだよね…」
聖輝「そうなんですか…」
なんだ…スタジオが使えないからこっちに来てるんだ…
花岡「じゃあ、この部屋で衣装に着替えてくれる?」
聖輝「はい、分かりました。」
僕は用意された楽屋で衣装に着替えた。
花岡「涼野くん。入ってもいい?」
聖輝「あっ、はぁーい。」
ガチャッ
花岡「涼野くん…」
聖輝「花岡さん。スタジオに行きま……」
ドンッ!
聖輝「へっ…?」
一瞬何が起こったのか分からなかった。
今の状況を理解するのに時間がかかった。
僕…今…
押し倒された…?
