Everlasting Love
第3章 道のり
次の日。
僕はお母さんを玄関先で見送る。
母親「じゃあ、郵便局に行ってくるわね。」
聖輝「うん、行ってらっしゃい。」
お母さんは、郵便局へ僕の履歴書を出しに出かけた。
聖輝「はぁ…ついに…この時が来た…」
父親「聖輝。」
聖輝「あれっお父さん…お仕事は?」
父親「あぁ…今日は休みなんだ。今週土日出勤になったからそれの振り替えでな。」
聖輝「そうなんだ…」
父親「…聖輝…本気なのか…?」
聖輝「えっ…?」
父親「本気で…芸能人になりたいのか…?」
聖輝「…うん…本気だよ…!」
父親「…お父さんな…ちょっと調べてみたんだけど…ジャニーズは18歳で書類審査をクリアするのは…無理だ…」
聖輝「えっ…?」
父親「父さんの仕事先の同僚の娘さんがジャニーズ好きで、同僚から娘さんにさりげなく聞いてもらったんだ。そしたら…高校生以上でオーディションクリアすることは…ほぼないらしい…」
聖輝「そっそうなんだ…」
父親「…聖輝…スマン。履歴書送る途中でこんなこと言って…」
聖輝「…ううん。大丈夫だよ。僕自身…履歴書を送るって行動が取れただけでも進歩だと思ってるから…」
父親「……。」
聖輝「ジャニーズのオーディションってさ、ダンスがあるんだ。ネットで調べたら大勢の中でその場でダンスをするんだって。すっごい緊張だよね!」
父親「……。」
聖輝「僕…昔から病弱だから…外で思いっきり遊べなかった分、You TubeでいろんなPVを見て、そのダンスを完コピして…いろんなダンスをしながら…体力づくりしてたから…ダンスにはちょっとだけ自信があったんだ…」
父親「…聖輝…」
聖輝「でも…やっぱり現実は厳しいよね!ジャニーズって倍率高いし…受ける子はみんな小中学生だし…僕みたいな…僕みたいな大きい男の子なんて…いらないよね…」
父親「聖輝!!」
聖輝「お父さん…」