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Everlasting Love

第34章 想い人



聖輝「えっ…?」


松本「…ごめん…」


聖輝「えっ…えっと…怖いって…僕が…?」


松本「うん…」


聖輝「どっ…どうして…ですか?」


松本「涼野くんは、デビューしてまだ1ヶ月半だけど、歌もダンスも上手だし、礼儀正しいし優しいし愛嬌もあって周りからものすごく人気がある。」


松本「もちろん、俺も涼野くんの実力は認めてるし、一緒にいると楽しいって思う。そう思うんだけど…」


松本「涼野くんは芸能界で存在してはいけないものを持ってる。」


聖輝「存在してはいけないもの…?」


松本「うん…」


聖輝「…えっと…言ってる意味が今ひとつ分からないんですけど…」


松本「存在してはいけないもの…それはね…魅惑。」


聖輝「みっ…魅惑…?」


松本「そう、涼野くんには人を惑わす力を持ってるんだ。」


聖輝「人を惑わす力…」


松本「魅惑ってことばには理性を失わせるって意味があるでしょ?俺ね、涼野くんが無意識に周りを惑わして芸能界を壊すんじゃないかって思う時があるんだ。」


聖輝「こっ壊す…?」


松本「涼野くん…ストーカーに遭ったよね?」


聖輝「はっはい…」


松本「花岡っていたでしょ?彼はね、元はといえばやり手のディレクターだったんだ。でも、涼野くんの魅力によってそれが突然変形した。」


松本「江川だってそう。牧田さんの後継者として働いていた彼があんな非行に走ったのも…涼野くんの魅力が影響してると思う。」


松本「俺ね…思うんだ…もし…もし嵐が…涼野くんの魅力によって壊されたら…どうしようって…」


聖輝「松本さん…」


松本「…変わった…」


聖輝「えっ…?」


松本「涼野くんに会ってから…嵐は変わった…」

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