
Everlasting Love
第7章 START
波野「あはははっ!涼野くんの両親って面白いね!」
聖輝「もぉ…笑い事じゃないですよ!」
波野「あははっ、ごめんごめん!面白くてつい…」
聖輝「もぉ…お父さんは昔からあんな感じで…」
波野「それだけ涼野くんのことを愛してるってことだね。」
聖輝「愛してくれるのは嬉しいんですけど…」
波野「いいなぁ…涼野くんは。」
聖輝「えっ?」
波野「いや、家族円満ですごく羨ましいよ。」
聖輝「そっそうですか?」
波野「うん…ウチとは大違い。」
聖輝「波野さん…ご家族は…?」
波野「両親と妹がいるよ。でもね…家族全員が冷め切ってるんだよね。」
聖輝「どっどうしてですか…?」
波野「何でだろうね…父親は家族よりも仕事優先、母親は教育ママ。挙げ句の果てには妹は荒れて家出て行ったからね。」
聖輝「そっそうだったんですか…」
波野「…俺ね…一番の幸せは涼野くんと一緒に仕事をすることなんだ。」
波野「えっ?」
波野「元々芸能関係の仕事に興味があってね…おじいちゃんが社長と従来の知り合いだったから、話してもらってこの仕事を始めたんだ。」
聖輝「そうだったんですね…」
波野「だから、今の仕事ってものすごく充実してるんだよね!」
聖輝「へぇー、それはよかったですね!」
波野「うん。…本当はね。別の仕事もしてるんだ。」
聖輝「えっ?それって…」
波野「そう、ジャニーズ事務所ではタブーなことだね。でも、おじいちゃんのコネでね、見逃してくれてるんだ。本当はダメなんだけど。」
聖輝「そっそうなんですか…えっと、どんなお仕事を…?」
波野「父親の仕事をね、手伝ってるんだ。IT関連会社の社長だから。」
聖輝「へぇ…そうだったんですね…」
波野「あっ、このことは他の人には内緒だからね。」
聖輝「はっはい!」
波野さんってマネージャーの仕事をしながら裏でIT関連の仕事をしてたんだ…
忙しいのに…僕につきっきりでサポートしてくれたんだ…
波野さん…
僕は波野さんへの感謝の気持ちで胸がいっぱいになった。
